最初の前々回記事
多くの組織が間違えるミッション・ビジョンの作り方
前回記事
組織が動くミッション・ビジョンの作り方
続きを書いてみたいと思います。
3.現時点でお客さんに選ばれている理由を聞く
ミッションとは存在意義です。
存在意義とは
『存在していることの重要性や価値』
ということになります。
前回説明したとおり
企業の目的は顧客の創造ですので
企業は顧客を創造しなければ
目的を達成しておらず、
それを目的につくられたはずの
企業としては
存在する価値がない、または低い
と言えます。
逆に、
顧客がいれば
そこには何かしらの価値がすでに
存在していることになります。
なので、既存事業で
ミッション・ビジョンを作る場合は
『現在の顧客にとっての価値を聞く』
ことでヒントが見つかります。
聞き方としては、
『何故顧客になってくれた
(買ってくれた)のか?』
です。
この声を集めていると
自分が思い描いたものとは違う
なんとも普通な解答が集まります。
特に特別な言葉は出てきません。
でも、それが事実なので丁寧に扱います。
自分の希望や欲望で
世界を色眼鏡で見てはいけません。
ミッション・ビジョンを作るときも
それはとても大事なことです。
ミッション・ビジョンは
自分の希望や欲望を満たすためのもの
ではないです。
ちなみに、このヒアリングをする時
重要なのは数です。
とにかく多くの声を集めます。
4.『顧客に選ばれた理由』が生んでいる価値を聞く
声を集めるとなんとも普通な解答が出てきます
・品揃えが良かった
・すぐに手に入った
・社員の対応が良かった
・安かった
などです、ヒアリングは
ここで終わっては行けません。
更にそこから探る必要があります。
『それによって何が得られたか?』
を更に聞きます。
深堀りすることで
顧客が得られたものがはっきりします。
選ばれた理由と顧客が得られたものは違います。
この
『顧客が我々の存在によって
得られたもの(=価値)』
がミッションを作る際の原型になります。
ダイヤモンドでいうところの原石です。
ミッションは
顧客へのヒアリングから始まります。
これはマーケティングと
全く同じ流れです。
我々の事業部を例にしますと、
我々がヒアリングしたことで得られた
選ばれる理由は
『対応が良い・スピードが早い』
というものでした。
深堀りすると
『競合他社は対応が悪かったり、
レスポンスが遅かったりするので、
安心して任せられない。
安心して付き合えない。』
ということが分かってきました。
顧客にとっての我々の価値は
『安心を与えていること』
だったのです。
これがミッション作りの最初のステップです。
次回は、
『ミッションを完成させる磨き方』
というテーマで書いてみようと思います。