前回までの記事
多くの組織が間違えるミッション・ビジョンの作り方
組織が動くミッション・ビジョンの作り方
ミッションはマーケティングから作る
ミッションを完成させる磨き方の4つのポイント
しっくり来て目指したくなるビジョンの作り方
今回を入れてあと二回ぐらいで完結させます。
ミッション、ビジョンに続いて
大きな組織を上手くマネジメントするために
コアバリューというものが有ります。
リッツカールトンホテルなんか
が有名ですね。
詳しくは、こちら、リッツ・カールトンのサイトをどうぞ
サービスバリューズという言葉で
表現している部分が
今回のコアバリューですね。
コアバリューとは
『ミッション・ビジョン実現の為に
組織が独自に持つ共通の価値観』
です。
これが有ることにより、
日々の業務で組織がミッション・ビジョン
に向けて行動しやすくなります。
我々の事業部で言うと、
ミッションが
「絶対的安心を与える」で
ビジョンが
「日本一の相談相手になる」ですが、
じゃあ具体的にどうすればいいの?
というものに応えるものがコアバリューになります。
これが有るのと無いのでは
組織の強さに影響があると思います。
また、組織のメンバーがどれぐらい
共感しているか。
が本当に重要になります。
組織のメンバーから共感されていない
コアバリューは絵に描いた餅です。
ミッション・ビジョンもそうでしたが、
共感されず、ただ単に理想を書いたような
ものはあまり有効に機能しません。
どうすれば共感されるか?
これも『現実』から『理想』を
作ることだと思います。
それでは、私なりの作り方を書いていきます。
8.ミッション・ビジョンを現時点で達成している行動を組織から集める
これもミッション・ビジョンと同じ
流れなのですが、
『現実』から『理想』を作っていきます。
今の組織がミッション・ビジョンを
達成しているといえる行動を
メンバーから集めます。
「ミッション・ビジョンがそれなら
Aさんのこの間のあの行動は
ミッション・ビジョンを達成しているよね。」
というようなものです。
一瞬でもいいんです。
あの人のあの行動はそれに該当する。
というものを集めて下さい。
人じゃないです、行動です。
成績が一番じゃない人でも
一瞬のきらめきを見せますし、
そのきらめきがコアバリューに値する
ことがあります。
組織に転がっている
宝石を集めるイメージです。
とにかく数です。
この時も数が重要です。
出来るだけ具体的なエピソードとして
集めて下さい。
(やっぱりミッション・ビジョンとかぶってますね、)
9.共通する行動をまとめる
数を集めると似通ったものが出てきます。
今度はこれらを
グループ化していきましょう。
あまり抽象的にまとめてしまうと
大体の事が該当してしまいますし、
非常に面白みのないものになります。
「誠実」
とかそんなたぐいです。
是非具体的なエピソードの
一つ上のグループ分け程度で
止めて下さい。
抽象化し過ぎないで下さい。
抽象化しすぎると独自性も薄れます。
グループ化したら
しっくり来る文章に書き換えて下さい。
抽象化し過ぎず
その組織が何を大事にしているのかが
分かるような文章として
一つ一つ作り上げていきます。
10.人気投票し10個前後の具体的な行動事例にまとめる
グループ化することで、
8個〜15個ぐらいの
文章が出来ると望ましいです。
今度はそれらに対して
組織のメンバーが改めて
自分たちの価値観として
共感できるかどうか
人気投票してもらいましょう。
この時メンバーから
より良い文章があれば
それも集められるといいと思います。
一人5〜8個程度選んでもらい
全体で投票の多かった
上位10個前後を選びます。
それがコアバリューになります。
はじめから7個以下だった場合は、
人気投票というより、
その文章がしっくりくるかどうか
メンバーに確認してもらいましょう。
しっくりこないものは外し、
しっくり来る文章の修正は取り入れて
行きましょう。
以上です。
私はこのようにして
コアバリューを作りました。
ポイントはグループ化するときに
抽象化しすぎないことです。
ミッション・ビジョン同様
どうしても網羅的にしようと
してしまいます。
がそうすると独自性がなくなります。
『我々は
どういう時にどういう判断を下すのか。』
日々の業務の中で
組織のメンバーが
判断に迷わないような価値観を
文章として表現できるようにして下さい。
次回、最後は
『ミッション・ビジョンの浸透のさせ方』
『ミッション・ビジョンが必要ないとき』
『ミッション・ビジョンは変える』
などをテーマにしてみたいと思います。