「命令型のリーダーに、人はついて来ない」。天才指揮者に学ぶ、素晴らしいリーダーの条件
を読んで思わずハッとして書きたくなったので書いてみました。
世界的な指揮者イタイ・タルガム氏がリーダーを下記5パターンに分類していまして、
それぞれがビジネスの現場でも起きているあるあるネタに感じたのでそれぞれのパターンについて何故そういうリーダーが生まれるのかを私なりに書いてみたいと思います。
1.人がついて来ない「命令型」
リーダー自身に才能があっても、一人一人を駒のように扱っていては誰もついてこなくなる。
なんともかわいそうなリーダーです。
何せ本人はなんの悪気もなく、よりよいものを創ろうとするあまり、良かれと思ってやっていますから。
なぜそんなにも命令するのか?
答えはシンプルでやはり自分に自信がないからです。
あれ?自信があるからじゃないの?と思ったあなた。
違います。
こういう方は奥の奥の奥のほうで自信がありません。
自信というか確信と言いたいところですが。
どんな確信がないかというと、
「大丈夫、俺がこの場にいてみんなに指揮を振れば
どうせ上手く行ってしまう。
多少の問題なんかすぐに彼らが解決してしまう。
俺はそういう世界を生み出す存在でしか無い。
だから細かい命令までしなくて大丈夫だ。」
という確信がありません。
なので、『命令』という手段に頼りまくって不整合が出ます。
無理だと思うから命令しまくるわけです。
自然界のルールを理解していません。
アフリカの蟻の巣(アリクイが食べるようなピラミッド型に作られる蟻の巣です)を作るアリは、
誰の指示もなく、全く同じ方向に少し傾いた蟻の巣を何世代にも渡り作ります。
誰の指示もないのにその一体に並ぶ蟻の巣は全て同じ方向に同じ角度で傾いています。
理由は強い日差しで巣の温度が上がりすぎてしまうのを防ぐためです。
何が言いたいかというと
なされるべきことは誰が指示しなくてもなされるのです。
自然界ですらそうなのですから、人間界でも起きておかしくない現象です。
こういった自然界のルールを知っていると奥の奥の奥のほうの確信が出てきます。
そうすると『命令』という手段に縛られません。
彼らは確信がないのです。
2.やる気が感じられない「放置型」
全く干渉せず、自分からは何も発信しないのでは、ビジョンも共有されず素晴らしい結果は生み出せない。
なんでリーダーやってんだよ!
って思うでしょうがね。多分ですが、心折れたんでしょうね。
自分を諦めてますね。自分が世界に影響を与えられることを諦めています。
当初はそれなりにエネルギーを持ってリーダーをしていたでしょう。(多分)
それなりの理想とビジョンを持って。
ところがこれまた残念なことに、想いやビジョンは必ずしも『自分の思い通りに』実現するとは限りません。
『自分が思い描くビジョン』を多くの人間に同じように抱かせて同じ方向に向かわせるのは簡単なことではありません。
(出来る人もいますし、人によっては出来る分野もありますが)
なので途中で心折れます。
『なぜ、俺がリーダーなのに俺の思い通りにならないんだ。。。もう知らね。』
と多分ですよ。多分。
ホイで惰性でその立場にいます。
ましてやその立場から退く勇気もありません。
そのうち彼は外界への関わりを遮断します。
あきらめているから。(どうせ俺は世界に影響を与えられない)と。
自分が作っている空気、置かれている立場、
何もかもが見えなくなります。(どうせ俺なんか。どうせ俺なんか。)と
2つの事を伝えてあげて下さい。(多分だよ)
- 『あなたの思い通りになるわけじゃないんだよ。勘違いしてませんか。思い通りになるとでも思ってますか。』
- 『かと言って、そんな態度なら出て行ってもらえませんか。居るだけ邪魔です。そこをどいて下さい』と
言えるはずねーか。
とにかくその人は自分を諦めています。
3.不安で前に進めない「プレッシャー型」
自分で真意を読み取れと無言でプレッシャーをかけるようなリーダーの元では常に不安でいっぱいになる。メンバー同士で確認し合って、そろそろと進むしかなくなる。
惜しい気もしますけどね。
これはこれで、居る必要ありませんし。
混乱させるだけですね。
多分ですけど。こういう人は『持ってません』
ビジョンを持ってません。
だから任せている。という言い訳でビジョンを示さないんです。
集団が彼に何を求めているか本人は理解できていません。
単純なことですが、相手を尊重しているようで
コミュニケーションが不足してますね。
『俺の指揮、どう?』って聞けば速攻で解決します。
「えっと、どうしていいか分かりません。」とすぐに言われますから。
でも言われるのが怖いんじゃないですか。
なぜなら、
『聞かれても明確なビジョンを持ってないから。』
ビジョンを創りだし、示す必要性を忘れています。
それでも思い通りになるわけじゃないんだから、
示すことが妨げになる。なんて勘違いもいいところです。
4.一体感を生み、実力を引き出す「パートナー型」
上手に褒めて伸ばし、特には威厳を見せることで、特に指示をしなくても、同じ乗り物に乗ったかのように自然と一体になり、よりよい結果が生み出せる。
なんともバランスがとれた良いリーダーですね。
これはいいリーダーの例なのでなんともいうことはありませんが。
一つピックアップしたい点は
威厳は大切なリーダーシップでもあるのです。
まさしくですね、威厳、権威このへんがなければリーダーシップは発揮できません。
そのために無理矢理に人を怒るわけではありません。
無理矢理に威圧感を出すわけではありません。
大変で辛いけど、より良いモノの為に必要な行動を起こす。
それが例え誰かにとって嫌なものでもやる。
そんなことをしていると権威、威厳が出てきます。
この行動がなければ結局最後はまとまらなくなります。
5.演奏者たちを飛躍させる「信頼型」
一人一人を信頼し、自由にやらせる。そうすることで彼らは自らストーリーを作る側にまわり、最大限の才能を発揮する。
いやー、動画見ましたが凄いですし。オモロイです。
(動画見てください。)
指揮者を演奏者が引っ張るというか、
なんか一生懸命練習した演技を幼稚園児が先生やお母さんに見せる感じです。
(ちょっと違うかな。)
もう指揮者は酔いしれて満足するしかありません。
手を止めて
『もう、大丈夫、あなた達は私を超えている。
私はただココにいればいいんだね。』
とでも言いたげな表情です。
最後にこうなるにはどうするか。僕なりに想ったことをまとめます。
- 自分を諦めないで、居るだけで世界に影響を与えられる存在でしか無いと決断する
- 創りだしたい世界を持ち、共有しそれを種に
創られていく世界を抵抗せず見守り
創られていくべきものを捉えて更にしめす - 創られていくべきものから外れそうなものは取り省くか修正する権威を示す
- 強く関わらずとも創られていく状態になったら余計なことはしない
なんとなくそんな感じです。
いやー面白い記事見つけてよかったな。